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2011年 03月 17日
検出された放射線量について、X線検査(いわゆるレントゲン)やCTスキャンと比較して安全度を訴える発表が目立ちますが、私はこれを疑問視しています。
なぜなら、被爆量において時間や回数も重要な要素だからです。 X線検査の照射量は一枚あたりの数値です。照射時間は数秒で、普通の人は年に1,2回しか受けませんよね。 この比較は、隣国で行われた核実験や事故による放射能漏れなど一回こっきりの事象には有効だとは思いますが、今回のように同様の事態が今後も継続または再発する恐れのある場合には適切でないと考えます。 電力会社の方は、もう二度と爆発を起こさない、あってはならない、という決意で必死に取り組んでおり、それが発表の根底にあるのかもしれませんが、それが、二度と起きないことの保証にはなりません。 法律で定める一年間の許容被爆量は1000マイクロシーベルトです。例えるなら、1マイクロ100円として、100円玉が1000枚、つまり10万円財布にあると考えて下さい。それが一年間に使える予算です。 週に10円しか使わない人がむやみに心配したりパニックを起こしたりするのはナンセンスですが、買い物と同じで、一つ一つの値段が安いからといってむやみやたら買っていれば10万円はいつか使い果たします。 原発から数百キロ離れたところにいる私達は、「現在たまに数円ないし数十円の出費があり、今後もしかしたら数千、あるいは数万円単位の出費の恐れがある」という状態かもしれません。数十円出て行くたびにうろたえる必要はないけれど、もしもにの出費に備えて無駄遣いは許されません。 節約の方法としては、肌の露出を避ける、マスクを着用する、帰宅したら外でコートの埃を払ってから中に入る、帰宅したらすぐシャワーを浴びる、発生源から離れる、などがあると思います。 特に、発生源から離れることは私達が感じている以上に効果があります。なぜなら、私達の恐怖心は距離に比例しますが、放射線の危険は距離でなくその2乗に比例するからです。 50キロ離れたところにいる人が1000円使うとき、150キロ離れたところにいる人は111円、250キロ離れたところにいる人は40円。離れるに越したことはありません。 ちなみに、原発勤務者や放射線技師などについては職業被爆として別個に基準がさだめられており、50ミリシーベルトとなっています。つまり、500万円です。 これが高すぎるんじゃないか、と業界で議論になっているらしいですが、実際、世の中には職業上これだけの放射線を受けながら普通の生活を送っている人がいるのも事実です。(彼ら職業被爆者のガンや白血病の罹患率は私は知りません。) 10万円から500万円の間の一体どの額を財布の中にいくら入れておくかは、個人の判断だと思います。 私は、自分の住む地域で発表された放射線量を1マイクロ100円で毎日予算から引いていき、残高に注意していようと思います。尚、強い放射線に一気に当って10万円を一度に使い果たした時の害や、風に乗って放射性物質(発生源)が飛ばされて近くに来た場合のことはここでは考慮していません。 また、私は専門家ではありませんから、気温や湿度その他の影響については分かりませんし、この通りにしたからといって皆さんの安全を保証するものではないことをご了承下さい。 余談ですが、私は原発に立ち入る仕事を受ける前に、かなり細かい質問票を記入させられました。持病に関する質問はもちろんですが、過去数ヶ月にX線検査やCTスキャンを受けたことがあるか、その部位、過去に原発に立ち入ったことがあるか、放射線治療を受けたことがあるか、現在外傷があるか、など。 私の財布にいくら残っているか調べるためのものだったわけです。もし私が直近でCTスキャンを受けたり、その他の理由で残高が減っていたら、いくら私がやる気でも、その仕事は先方から断わられていたかもしれません。 因みに、原発内では絶対に転んで打ち身や切り傷を作らないよう、万が一怪我したら即医務室行きだと言われました。通訳のメモでたまに手を切ってしまうので、その日は細心の注意で臨み、終わる頃には精神的にクタクタでした。仕事の前には、吹き出物を作らないよう気を遣いました。 繰り返しになりますが、くれぐれも政府や東電の気休めを信用せず、自分の身は自分で守ってください。CTスキャンやレントゲンだって、今回安全の目安に使われてはいるものの、一年に受けられる回数に限度があることを忘れてはいけません。 なお、アメリカ政府は発電所から80km以上離れた場所に避難するよう自国民に勧告しました。イギリス、フランス政府は東京からも避難するよう勧告しました。日本政府は20〜30km圏に住む住民に窓を閉めて自宅から出ないよう指示しています。
by babelbabe
| 2011-03-17 06:14
| 社会・時事
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