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2005年 08月 16日
8月15日がイギリスでは何と呼ばれているかご存知ですか?
VJ Dayと言うんですよ。 VJは、Victory over Japanの略です。敗戦国の日本にとっては「終戦」記念日でも、勝戦国では「戦勝」記念日なんですね・・・。 ちなみに、ドイツが降伏をした5月8日はVE Day (VE=Victory in Europe)と呼ばれています。 小泉首相が靖国参拝を見送ったというニュースはこちらにも届いています。 巷で言われているように、総選挙の争点が「郵政民営化」から、「靖国参拝批判」に流れないようにするための配慮なんでしょうね。 私はたまたま日本に帰省していたので、郵政民営化法案が参議院で否決され自民党が解散に至るまでの様子を日本のニュースなどでじかに見ることができました。 そこで不思議に思ったこと。小泉さんが立候補して、郵政民営化をスローガンに選挙運動をしていたころは、猪瀬直樹氏が力説していた「郵貯や簡保が、実は道路公団や特殊法人など無駄の多い公共機関の財源となっている」というポイントがもう少しクローズアップされていたと思います。しかし、今回は私の知る限りでは、「離島への配達はどうなる?」「全国一律の配達料金はどうなる?」という話題ばかり。そうでなければ、党内の愛憎劇・・・みたいな視点に終始してしまっているように思いました。 自民党の造反組があれだけなりふり構わず反対しているのは、過疎地の人たちを心配してのことではなく、既得権益を失いたくないからであることくらい子供でも分かるはずだと思います。もう少し、私達が預けた郵貯や簡保の運用がいかに甘いものであるか、資金が使われた先の特殊法人にどんなにフザケタ団体があるのか、資金がどんな風に無駄に使われているのか、かんぽの宿やメルパルクがどんなに採算の合わない事業であったか、特定郵便局制度の実態がどんなにケシカランものであるか・・・など、裏の事情を暴いた報道がもう少しあってもいいんじゃないかな、と思うのですが・・・。なんといっても、郵政民営化の肝はそこにあるんですから。 小泉首相の全てを支持するわけではありませんし(郵政民営化とブッシュ支持がワンセットになってくるところが気に入らない)、今回否決された法案も完璧とは言えないかもしれません。でも、小泉首相を取り巻く環境を思うと、郵政民営化の方針をここまで継続できたことは奇跡に近いのではないか、と思います。 私は数年前、まだ日本に住んでいた頃に、小泉さんがいかに周りが敵だらけのところでやっているか、実際に目の当たりにしたことがあります。 ある政治家の集まるパーティーで通訳の仕事をしたときのことです。立食スタイルのパーティーには、水玉ネクタイで知られるK元首相や、海外でオイリーボーイと呼ばれている(笑)オールバックのH元首相、県会議員など多数出席していました。小泉首相も途中から参加してスピーチだけして帰ることになっていました。 皆さんもよくご存知の某イベントのプロモーションが目的のパーティーだったのですが、当時、環境への影響を懸念する反対の声が上がっており、海外からの出展者も思うように集まらず、開催が危ぶまれたりもしていました。 そのイベントによる特需を期待する地元の業者や、工事を請け負う建設業者などの期待を背負って不安げなセンセイ方を安心させようと、色々な関係者がご機嫌を取りにひっきりなしにやってきました。ここにその内容を書くわけにはいきませんが、その会話が、あまりにも時代劇の代官と越後屋の会話とそっくりなので驚きました。 その会話の内容は、イベント関連の話題以外では、みんな小泉さんの悪口でした。番記者や番カメラマンみたいなのもいて、彼らまで同調してめちゃくちゃにけなしていました。 当時、私は小泉政権の誕生は歓迎していたものの、なかなか公約通りに事を進めなかったりしてじれったく思っていたのですが、それを見て、「こういう人たちばかりに日々囲まれていたら、そりゃ思う通りにはなかなか進まないだろうな」・・・そう思いました。 国民への人気取りは小泉さんに任せておきながら、陰では寄ってたかって悪口を言うなんて。思わず耳を疑いました。 小泉さんはかなり遅れて到着して、本当にスピーチだけして帰っていきましたが、スピーチの後、満場の拍手の中、彼らだけは拍手しなかったのはもちろんのこと、スピーチの間もわざと雑談などしていました。 さて、小泉さんの「過半数が得られなければ退陣する」という姿勢、英語圏のメディアでは"Back me or sack me strategy" と言われています。backは「支持する」、sackは「クビにする」です。「俺についてきてくれ。さもなきゃクビにしてくれ。」そういう意味ですね。 これは、フランスのド・ゴール首相など、「支持が得られなかったら辞職」という背水の陣を敷いて民意を問おうとした政治家に昔から使われてきた表現です。 最後に、不必要、不採算の公共事業を指す面白い英語表現を二つ。 "bridges to nowhere"(行き先のない橋) "roads to ruin"(荒廃への道) 巨額の資金を投じて建設したものの、誰も使わずに放置されている橋や道路のことですネ。 bridgeもroadも、通常「友情の架け橋」や、「成功への道」などのように比喩として用いられることが多い単語ですが、それが逆に本物の橋や道路に対して使われているところが面白いわけです。 それにしても、9月11日の選挙の行方、気になります・・・。
by babelbabe
| 2005-08-16 03:11
| 社会・時事
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